監督、脚本、製作、コンセプト
高速度撮影、微速度撮影、さらに編集技術のあらゆるテクニックを駆使して現代社会の現実と物質文明の危機を音と映像だけで描いたドキュメンタリー映画。提供は「アウトサイダー」のフランシス・フォード・コッポラ。コヤニスカッティとはアメリカ大陸の原住民のインディアン、ホピ族のことばで「バランスを失った世界」などを意味する。製作・監督はこの作品が第1作に当るゴッドフリー・レジオ。脚本は撮影を兼ねるロン・フリックにゴッドフリー・レジオ、マイケル・ホーニック、アルトン・ウォルポールが加わった計4人が共同執筆、音楽は環境音楽のパイオニア、フィリップ・グラス、音楽製作と録音はカート・マンカッシ、編集はアルトン・ウォルポールとロン・フリックが担当。画面は前半、まるで地球が誕生して間もない頃のような無限に拡がる大陸を映し出す。恐ろしいまでに大地は続き、雲は流れ、海は雄大にうねる。ゆったりとしたテンポでそれらを淡々と捉えた後、その大地に徐々に人類が入り込んでくる図が描かれる。やがて、ビルが建てられ、車が走り、人々が行き交う。画面のテンポはアップし、後半はめまぐるしい速さで展開する。ニューヨークの巨大な文明都市は、滑稽な機械人形と危く崩れやすいビルの集落として映る。巨大な月がビルの間から顔を見せる。映画のエンディングにコヤニスカッティの示す5つの意味が象徴的に提示される。気ちがいじみた生活混乱した生活バラバラになった生活バランスを失った生活生き方を変える必要のある生活。全篇をフィリップ・グラスの音楽がナレーションのように響きわたる。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
スタッフ
脚本、撮影、編集
ロン・フリック
脚本
マイケル・ホーニック
脚本、編集
アルトン・ウォルポール
提供
フランシス・フォード・コッポラ
音楽
フィリップ・グラス
録音
カート・マンカッシ
光学効果