阿部サダヲ
わたし
明治の文豪・夏目漱石が1908年に発表した短編小説『夢十夜』を、10人の映画監督が映像化したオムニバス作品の第六夜。天才仏師・運慶に憧れる男が自らも彫刻を試みる。監督は「恋の門」の松尾スズキ。出演は「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」の阿部サダヲ、アニメーションダンサーのTOZAWA。
運慶(TOZAWA)が仁王像の頭(かしら)を彫るというので、見物人が集まってくる。しかし現れた運慶は、唐突にアニメーションダンスを踊り始める。それは、木の中に埋まっている形を掘り出すという斬新な彫り方だったのだ。完成した仁王に、見物人たちは感嘆の声をあげる。自分にもできるのではないかと思った男は、家に帰って挑戦してみるが、どの木にも仁王像は埋まっていない。そして男は、運慶が現在まで生きている理由を知るのだった。