ウィリアム・パウエル
Jim_Montgomery
「ベンスン殺人事件」「命を賭ける男(1930)」と同じくウィリアム・パウエル主演映画で、ジョン・A・モロスコ作の小説に基づいてマックス・マーシンが書き下ろした物語を、「七日間の休暇」「三週間」のジョン・ファーロウが脚色し、「桃色の盗賊」「暗い部屋」のルイ・ガスニエが監督、「命を賭ける男(1930)」「七日間の休暇」チャールズ・ラン氏が撮影したものである。助演は新進のマリオン・シリング、「ベンスン殺人事件」「ハヴァナから来た女」のナタリー・ムーアヘッド、「命を賭ける男(1930)」「青春の幻想」のレジス・トゥーミー。その他ポール・ハースト、フレデリック・バート等も出演している。
青年技師ジム・モンゴメリー(ウィリアム・パウエル)は同じアパートに住んでいる金髪美人(ナタリー・ムーアヘッド)と知り合って晩餐を共にする。それを女の情夫が曲解して女を殺そうと騒ぎ出したので、女はジムの部屋に逃げ込む。情夫に食ってかかられたジムは相手に一撃加えると、はずみで男は窓から落ちて即死する。女が新聞沙汰を怖れて姿をくらましたので、ジムは故意の殺人ではないという証明を立てられずに、無期徒刑に処せられる。ジムはあの金髪美人を探し出して身の証しを立てたいと思い続け、刑務所で3年の歳月を送るのだった。遂に同室の囚人ピート(ポール・ハースト)と企んで、ジムだけが脱獄することに成功した。2年後、ジムはジョン・ネルソンと名乗り、ノース・カロライナ州のある町の大工場の支配人になっていた。満期出獄したピートは、ジムを訪れてやってくる。ジムは、例の金髪美人が現在はニューヨークにいて、バリー嬢と変名していることを突き止め、ピートに彼女を連れてきてくれと依頼する。ピートは5000ドルの紙幣を預りバリー嬢を訪れて委細を話すと、彼女は金を見てすぐに承諾する。そしてピートを胡散臭い男として警察に密告し、ピートは捕えられた上に大金を所持していたため、留置所に投げ込まれてしまう。探偵のカーニー(フレデリック・バート)は、紙幣の発行銀行がノース・カロライナ州にあることから、この金がジョン・ネルソンから出たことを知り、早速取り調べに赴く。ジョンに会ったバリー嬢は、彼の無罪を立証する代わりに5万ドルを脅迫する。翌日カーニー探偵が到着し、ジョンが実は脱獄囚ジム・モンゴメリーであることを知る。ジョンは人違いだと主張するが、指紋が物をいうことを悟り、カーニーの隙を突いて機械に触れて指紋を破壊する。ジョンの目的は、ジョンとジムが同一人物であると立証することで時間稼ぎをして、その間に敏腕な弁護士を雇いバリーに真実を吐かせることだった。しかしカーニーは、ジョンが無罪であることを周囲の事情から推して知り、バリーには自分が泥を吐かせる、と言って去っていった。工場主の娘エディス(マリオン・シリング)は、カーニーの計らいを感謝しつつ、ジョンと抱擁するのだった。
Jim_Montgomery
Edith_Wentworth
Miss_Barry
Tom_Owens
Pete
Colonel_Wentworth
Mike_Kearney
Warden
Lew
監督
脚本
原作
撮影
音楽
音楽
編集
脚色
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