岩手県・早池峰山のふもとの森で、東京から移り住んだ子どもたちが自然に育まれる日々を記録したドキュメンタリー。「タイマグラばあちゃん」の澄川嘉彦監督が、自身の子どもたちを7年間にわたって撮影した。「タイマグラばあちゃん」の制作のため早池峰山の丸太小屋で仕事を始めた澄川嘉彦は、1年後に東京から家族を呼び寄せ、子どもたちと山暮らしを始める。当時、4歳と2歳の幼い子どもたちは、幼稚園もなくテレビも映らないというあまりの暮らしの変わりように、周りの山を見ながら大声をあげて泣いていた。しかし、いつのまにか蝶を捕まえることに夢中になり、やがて野山を駆け回って遊ぶようになっていく。身近な昆虫に始まり、池にやってくる蛙や山椒魚、春になると芽を出す木々、家の中に入り込んでくる野ネズミや迷子になった子ウサギなど、子どもたちは毎日のように生々しい自然と出会うことになる。子どもたちにとって、毎日走り回っている森の全てが、様々な命あるものと一緒に暮らす一つの“大きな家”であった。山で暮らす日々の中、彼らはそれまでほとんど触れ合うこともなかった人間以外の“生きとし生けるもの”の存在を確かなものとして感じとっていく……。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。