月に囚われた男のレビュー・感想・ネタバレ・評価
ユーザーレビュー
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- 元電気メーカー社員4.0
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SFファンなら冒頭1/3位で話のカラクリは見えてしまいます。「本作はそんなところで勝負する気はありません」と言わんばかりの脚本。しかしそれでも見ていて退屈しない。
筋書きには、「バイオハザードⅢ」や「アイランド」から拝借したような部分があるものの、主人公と”カラクリ”との戦いで、最後まで楽しませてくれます。同一人物が二人という、映画でないと表現できない設定ですが、まるで舞台の芝居のを見ているような濃密な芝居。舞台っぽさという点では「惑星ソラリス(タルコフスキー版)にも通じる要素を感じました。
宇宙基地やメカは1970年代SF風のやや古典的(といか現実的)な作り。それが話にリアリティを持たせる上でも良い効果になっています。いいね! 0 - seapoint3.0
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サムとロボットを見ていて、ほんの少し2001年宇宙の旅を思い出す。
あの映像の撮り方や音楽には及ばないけれど、これもなかなかの出来だ。
にこちゃんマーク表示の人口知能ロボットとだけの対話。会話のつなぎとしてロボットのちょっとぼけた反応が孤独な空間に笑いを醸し出す。
だだっ広く、清潔感漂う空間。3年のミッションの室内とは思えない。
驚愕の事実。真実を知ったサムの現実に向けて起こす対応。それに協力するロボット。心が通えるのか?
人間がついに地球外からの燃料に頼らざるしか方法がなくなった近未来。生きるために月での労働が続けなければなくなってしまった近未来。
架空な話だが、虚無と無慈悲の世界があながちフィクションとは思えなくなる…いいね! 0 - じぇふりぃちゅうぶ3.0
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監督の父親がどうのこうの!とか、海外では高い評価を受けた!とか、色々な宣伝のコピーを見ましたが、そんなのはどうでも良いと思っている。
予告編は、その映画の一番の売りとなるシーンを編集しているのが普通なので、予告編を観れば映画の出来・不出来は予想出来ます。予告編で面白さが分からない映画は、本編を観ても殆どが面白くない。
この映画も、予告編を観た時にラストはこうなるのだろう!と思っていたら、殆どその通りになっているので、意外性と言う面では駄目な映画。
またSF映画としても突っ込み所が結構有るので、SF映画としても駄目な映画。今回SF映画として観に行ったので、その点は残念でした。
しかしながら主演のサム・ロックウェルの1人2役の演技の編集がキチンと出来ており、またロックウェル自身もキッチリと仕事をしている所為も有り、映画としてしっかりとしている。初監督作品として見事な出来であり、今後に期待出来る。
SF映画として観に行かず、単なる近未来を舞台にした映画として観る分には問題無し。
それに主人公の面倒を見るコンピューターが、明らかに「2001年」のHAL9000に対するオマージュとなっている事にニヤリとしてしまった。やっぱりSF映画として観てしまう性からは逃げられないようです。いいね! 0 -