監督、編集
ONE SHOT ONE KILL 兵士になるということ
-
上映館を探す
-
みたい0
-
みた0
サウスカロライナ州にある米軍海兵隊で行われる12週間のブートキャンプを通じて、ごく普通の若者が海兵隊として鍛え上げられていく様子を追ったドキュメンタリー。監督は、土本典昭のもとで助監督としてキャリアを積み、「アメリカ-戦争する国の人びと」などで戦争とアメリカ、日本の関係を追及し続ける藤本幸久。
ストーリー
サウスカロライナ州パリスアイランド。12週間にわたる米海兵隊のブートキャンプが実施されている。毎週、様々な動機を持った500~700人の若者が海兵隊を志してやってくる。自分を変えて世界を変えたい。自分のキャリアと世界の平和のため。自分を充実させたい。世界が見てみたい。英語が勉強したい。などなど…。だが彼らに共通するのは“自分自身の人生を切り開きたい”という思いだ。到着は決まって深夜。着いた途端、教官の怒号が浴びせられる。到着後48時間は眠る事が許されない。まず家族に電話するのだが、話すことが出来るのは、到着の連絡と荷物を送るなということだけ。ありがとう、さようならと電話を切れば、卒業まで家族の声を聞くことはできない。常に大声で叫べと怒鳴られ、髪を剃られ、制服に着替え、翌朝にはライフルが支給される。“疲労と衝撃が、民間人から兵士への変化を容易にする”と語る教官たち。その後、格闘技、銃剣、ライフル射撃などの厳しい訓練を経て、少しずつ兵士として育てられていく。そして12週間後、卒業前に実施される訓練の総仕上げが“クルッシブル”という総合訓練。クルッシブルは3日間の野外演習。睡眠時間も限られる中、実戦を想定した行軍、射撃、武術など休みなく課題が与えられる。顔に迷彩を施し、姿はもう兵士。クルッシブルを終えると“Recruit=新兵”が“Marine=海兵隊員”と呼ばれるようになる。卒業式は毎週金曜日。入隊する男性新兵の90%、女性新兵の85%が卒業する。その後、彼らは歩兵学校などでさらに数ケ月の訓練を受ける。卒業生の8割はアフガニスタンやイラクなどの前線に送られ、早ければ半年ほどで戦場に立つことになる。ここだけで1年間に2万人が新たに海兵隊員となっていくのだ。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社