独創的な思想家及びラカン派精神分析家として、世界的に評価されているスラヴォイ・ジジェク。彼が40本以上の歴史的名作映画の映像を引用し、まったく新しい映画の見方を提示するドキュメンタリー。監督は、マイケル・クラーク、アラン・プラテルを題材としたドキュメンタリーを発表しているソフィー・ファインズ。
ストーリー
オペラ、宗教、映画、イラク戦争など、多岐に渡る題材をラカン派精神分析の視点から語るスロベニア生まれの思想家、精神分析家であるスラヴォイ・ジジェク。世界的に評価されている一方、その逆説的で過激な語り口がしばしば物議を醸している。そんな彼が様々な映画の映像を引用し、まったく新しい映画の見方を提示、人間の秘められた欲望を暴いていく。引用しているのは、アルフレッド・ヒッチコックの「めまい」、デイヴィッド・リンチの「ブルー・ベルベット」、ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」など、40本以上の歴史的名作である。人間や世界を理解するには映画しかないと言うジジェクは、驚くべき逆転の発想を次々と鋭くたたみ掛ける。独特のユーモアのある語り口ながら難解とされることもあるジジェクの入門編としても、最適なドキュメンタリーとなっている。