小屋丸 冬と春
小屋丸 冬と春
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小屋丸 冬と春

2010年10月2日公開、88分、ドキュメンタリー/アート
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新潟県で開催された『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』。このために訪れた十日町市小屋丸集落に、理想の共同体の姿を見たパリ在住の芸術家ジャン=ミッシェル・アルベローラが、その様子を収めたドキュメンタリー。丹念に拾い上げられた自然や暮しの音、詩情に満ちた美しいモノクロ映像などが、土地の魅力を伝える。

ストーリー

冬。小屋丸は雪に覆われた。雪かきに追われる住民。男たちは屋根に上り雪を下ろし、女たちは道を作り、雪だるまを置く。一年の健康を祈る“歳の神”の行事に集う人々。木のように立てた藁や萱に火をつけ、煙を思い思いに体へすりつけ、一年間の無事を願う。外は雪が降り続いている……。冬の間の屋内での暮らしについて語る人々。同じ頃、小屋丸から7キロ先の松代の住民たちは家先の雪を取り除いている。女たちが、夏のうちに乾燥させたヨモギを練りこんだ餅を作っている。男たちも作業に加わる。福井県立大学学長、福田修は語る。農業、農村を舞台に日本の生活を再構築しなければならないと。白い布でスクリーンが張られ、集まった人々の前で上映会が始まる。弾ける子供たちの笑い声。雪に包まれた家のなかで、夫婦が話を聞かせてくれる。春の農業、集落の屋号、出稼ぎ……。夫は屋根に積もった雪の重さから家を守るため、窓枠にはめ板をする作業を披露する。もう一組の夫婦。俳句を作る妻を語る夫。傍らでは妻がアルバムをひろげ、昔の思い出を語る。雪の中、新雪を喜びながら歩いてくる夫婦。2人の男性は雪が少ないことの悪影響について語る。飲料水や田んぼの水が足りなくなる、地下水が夏の米作りに関係することや、雪が多い方が米の出来が良いということなど……。雪が溶けて春がやってくる。ウグイスの鳴き声が響く中、住民たちが集まってくる。春の農作業の相談らしい。男性が奏でる尺八の音色が響く。残雪が所々にのこる田畑。ロシア民謡“トロイカ”が流れる。水の流れる音。田への水の引き込み作業を行なう男性。集落の棚田には水が張られてゆく……。

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作品データ

原題
Koyamaru, l'hiver et le printemps
製作年
2009年
製作国
フランス=日本
配給
「大地の芸術祭の里」総合案内所
初公開日
2010年10月2日
上映時間
88分
製作会社
Mirage Illimite
ジャンル
ドキュメンタリーアート


[c]キネマ旬報社