リウ・ユエンシェン
リー・ジーチョン
現役の蒸気機関車が見られることで知られる内モンゴル自治区ジャライノール炭鉱を舞台に、年の離れた鉄道機関士と警手の魂の触れ合いを描く。監督は、「光男の栗」のチャオ・イエ。釜山国際映画祭2008国際批評家連盟賞、シンガポール国際映画祭2009批評家賞、最優秀撮影賞ほか、国際映画祭での上映・受賞多数。
ロシアと国境を接する内モンゴル自治区ジャライノール炭鉱では、いまだ蒸気機関車が石炭を運んでいる。その鉄道で長年一緒に働き続けた機関士・朱老(ジュー・ヨウシアン)と後輩で警手の李治中(リー・ジーチョン)は、年は離れているが、仕事が終わったあともいつも一緒にいた。ある日、朱老が機関士を辞め、30年働いた炭鉱を去ることを李は知る。さらに朱老が数週間定年を早め、ロシア国境近くに住む娘夫婦のもとで暮らすことを知った李は、朱老を追い掛ける。朱老は李に戻るよう説得するが、彼と別れることに迷いも感じる。結局、李は最後まで朱老の旅に着いていくのだった。しかし朱老の娘夫婦が現われたとき、李は彼のもとを去る決意をする。李は国境付近をぶらぶらして、列車に乗り過ごす。その日の仕事に間に合わなくなった李に、帰る場所はあるのだろうか。
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