吉田玉男
(人形)
近松門左衛門作の浄瑠璃「曽根崎心中」を野外にセットを組み撮影した舞台映画。監督は「黒髪」の栗崎碧。撮影は宮川一夫が担当した。1981年10月完成。1981年11月11日より日比谷芸術座にて限定上映。1983年7月2日より岩波ホールにて一般公開。
醤油屋の手代徳兵衛は、主人に返すため友人の九平次に一時貸した金を催促するが、証文に押した印判は落としたものだと、却って衆人環視の中で辱めを受ける。主人に対する言い訳もあり、かつ不名誉をすすぐには自害するしかないという。かねて馴染の天満屋のお初がそれに同情し、曽根崎で心中するのだった。