ジョージ・T・オドム
Ray_Brown
ブルックリンに住む労働者階級の、ある黒人一家が直面する悲劇を描く。弱冠19歳のマティ・リッチ監督の製作・脚本・出演も兼ねたデビュー作。エグゼクティヴ・プロデューサーはリンゼイ・ロウとアイラ・ドイッチマン、撮影はジョン・ロズネル、音楽はハロルド・ホイーラーが担当。第7回サンダンス・フィルム・フェスティバル審査員特別賞受賞。
ブルックリンに住むデニス(ローレンス・ギリアード・ジュニア)は、仕事がうまくいかず、毎晩大酒を飲んでは母フランキー(アン・D・サンダース)に暴力をふるう父レイ(ジョージ・T・オドム)の姿を見るにつけ、早くこの町を出ようと考えていた。川向こうのマンハッタンに行きさえすれば全てがうまくいくと考え、デニスは友人のラリー(マティ・リッチ)、ケヴィン(マーク・マローン)らと共に、麻薬密売人の金を奪う計画を立てる。恋人のシャーリー(リアナ・E・ドルモンド)にもその計画を打ち明けるが、彼女はそんなことをすれば絶交すると言って中止させようとする。だが、ある日、母が勤め先をクビになっていたことを父が知ることになり、激しく殴られてぐったりしているのを見た時、デニスはついに意を決し、強奪計画を実行する。思いのほかうまくそれに成功するが、友人2人は組織の報復を恐れて手を引いてしまい、その金を見た母もショックで入院してしまう。その病室に妹のキャロリン(バーバラ・サノン)とともに付き添ううち、デニスはもう一度真面目にやり直すことを誓うが、全ては遅すぎた。デニスを探すギャングたちが、病院に向かう父レイを見つけ、射殺してしまう。そして、それを知った母もその日のうちにショック死してしまうのだった。
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