サルヴァトーレ・アブルツェーゼ
Toto
イタリア南部のナポリを拠点に、裏社会を牛耳る犯罪組織の実態を描いた社会派作品。本作が映画デビューとなるサルヴァトーレ・アブルツェーゼ、シモーネ・サケッティーノなどに加え、「湖のほとりで」のトニー・セルヴィッロが出演。監督は「剥製師」のマッテオ・ガローネ。カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞。
“カモッラ”とはイタリアのナポリを主な拠点とする都市型の暴力・犯罪企業集団。18世紀に端を発し、イタリア最古で最大の犯罪組織とも言われ、所属するメンバーは“カモリスタ”と呼ばれていた。抗争の絶えない地域で育ったトト(サルヴァトーレ・アブルツェーゼ)は、ある組織の一員となる。ところが、友人のシモーネ(シモーネ・サケッティーノ)は対立組織に参加し、2人の友情は終わりを告げる。抗争が激化していく中、悪事に手を染めてゆくトト。そんなとき、組織から下されたある指令が、彼の人生を大きく変える……。組織の帳簿係ドン・チーロ(ジャンフェリーチェ・インパラート)は、思慮深く何事にも深入りしない性格。だが、シモーネの母マリア(マリア・ナツィオナーレ)から息子が敵対組織に加わったと聞き、悩んだ末、敵側に寝返ることを決意。自分の命と引き換えに仲間を売った彼を待ち受けるものとは……。若い技術者たちが、高収入で安定した産業廃棄物処理会社の仕事。だが、その実態は有害物質の不法投棄や過酷な労働環境など、想像を絶するものだった。理想と現実の狭間で夢破れたロベルト(カルミネ・パテルノステル)は、ある決断をする……。組織が仕切る高級オートクチュールの下請け工場で不正な仕事に就いている仕立屋のパスクワーレ(サルヴァトーレ・カンタルーポ)。腕に自信を持ちながらも、正当な評価を得られずに苛立つ彼に、中国人の縫製業者が近づいてくる。持てる技術を見込んで、自分の下にいるお針子たちを指導してくれと言う。話に乗った彼は、会社に内緒で手を貸すが、待っていたのは、裏切りに対する報いだった……。マルコ(マルコ・マコール)とチーロ(チロ・ペトローネ)はケチな犯罪を繰り返す2人組。その行動は、組織から秩序を乱すと考えられていた。ある日、偶然見つけた組織の倉庫から大量の武器を強奪。そして彼らには、凄惨な運命が待ち受けていた……。
Toto
シモーネ
ドン・チーロ
マリア
フランコ
ロベルト
パスクアーレ
マルコ
チロ
監督、脚本
脚本
脚本
脚本
脚本
脚本、原作
撮影
美術
編集
衣装デザイン
プロデューサー
整音
MA(音声編集)
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