監督
2011年3月11日の東日本大震災以降、津波と放射能汚染と強制退去で様変わりした福島県南相馬市の人々の姿を捉えるドキュメンタリー。監督は「311」の松林要樹。
ストーリー
2011年4月3日、松林は支援物資を運ぶ友人と南相馬市へ向かった。南相馬市は福島第一原子力発電所の北に位置し、20キロ圏内から30キロ圏外にまたがる。支援物資を届けるため、はじめに訪れたのは南相馬市原町区大甕。原発より北へ約21キロ。ここで南相馬市・市議会議員の田中京子さんと出会う。彼女との偶然の出会いから、松林の取材生活が始まる。ときに避難所で寝泊まりしながら、被災の後に流れる特異な時間を現地の人々と共に生き、その表情と肉声を間近から捉える。逆境に立ち向かう者同士が交わすユーモア。いつの世もかわらぬ男女の機微。土地を、自由を奪われた人々の背景で咲き誇る桜の花。そして、原発事故によって奪われた土地の記憶へと迫っていく……。