ポーランド国立ウッチ大学のプロジェクトとして派遣された記録映画作家や映画批評家の指導のもと、東京、北京、モスクワ、キエフ、ミンスクで映画を学ぶ学生たちが、自分たちの町を撮影した5本のオムニバス・ドキュメンタリー。都市のステレオタイプのイメージの下に存在する、多様で多次元的な生活が映し出される。
ストーリー
「日本・東京篇」ラジオ体操とともに動き出す日本の朝。市民とともに体をほぐす力士たち。能楽師の稽古、ボクシングジム、靖国神社の喧騒、社交ダンスを踊る男女の姿をとらえる一方、東日本大震災の避難所、故郷をテーマにした演劇、鎮魂の歌声、日暮れの精霊流しなど、イメージの連鎖も試みる。「中国・北京篇」北京の街角を熟知した女性ドライバーが運転する三輪タクシーとともに浮かび上がる大都市の素顔。天安門広場の衛兵交代、体操や卓球に励む子供たち、大きな炎とともに鍋を振り点心を作る料理人たち、路上の散髪屋、京劇の化粧などをカメラがとらえていく。「ロシア・モスクワ篇」ロシア正教の僧侶が鐘楼に登り、巨大なメトロポリスの1日が始まる。独り暮らしの老人、アフガニスタンからの移民一家に密着し、地下鉄保安員や電話相談カウンセラーにも目配せする。やがてカメラは、夕暮れのディスコに入っていく。「ウクライナ・キエフ篇」ある晴れた夏の日の午後、ドニエプル川ではキエフの人々が、遊覧船で休日を楽しんでいる。学生たち、新婚カップル、退役軍人、年金生活の老人たち、たまたま立ち寄った旅行者……。船上で、様々な人生が交錯する。「ベラルーシ・ミンスク篇」ベラルーシの首都ミンスクを、アクロバティックに疾走する若者たち。その傍らに見える戦勝記念碑の衛兵交代、タクシーの中、大学の講義、ピアノレッスン……。ウェディング写真家や、路上の歌手などのアーティストたちも登場する。
キャスト
ヤツェク・ペトリツキ
マルツェル・ウォジンスキ
ヴィタ・ゼラケヴィチウテ
ヤツェク・ブラヴト
マチェイ・J・ドルィガス
アンジェイ・ムシャウ
マテウシュ・ヴェルネル
マレク・スクシェチ
ラファウ・リストパト
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- The World from Dawn till Dusk
- 製作年
- 2011年
- 製作国
- ポーランド
- 初公開日
- 2012年3月5日
- 上映時間
- 215分
- 製作会社
- ボーランド文化国家遺産省=アダム・ミッキェヴィチ・インスティトゥート=ポーランド・フィルム・インスティトゥート=ポーランドTV局=ベルサトTV局=エヴェレストスタジオ
- ジャンル
- ドキュメンタリー
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