ヘレン・チャドウィック
Madeline
ルパート・ヒューズ氏原作の喜劇で、シドニー・オルコット氏の監督である。主役は「彼女は勝てり」「呪いの家」等出演のヘレン・チャドウィック嬢である。嬢の相手ロイ・バーンズ氏はニューヨーク舞台の喜劇俳優として有名な人で、映画に入ってこれが最初の作品である。
「何でもやりたいと思った事をやる」という主義のヴァル。ロムネイは、ある劇場で背中が痒くて困っているマデリンの背中を掻いてやった。彼女は彼の手練と勇気とに感心した。彼女の夫ロートンはこれを疑う--といったように、すこぶる新しい趣向の筋である。1920年度優秀作品と推奨されているのに見ても優れた映画であることが判ろう。
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