ホセ・ルイス・ゲリンが故郷のバルセロナで短編『エウラリアとマルタ』に続いて撮った本作は、1998年にバルセロナに創設されたポンペウ・ファブラ大学のジョルディ・バリョーが代表の「創作記録映画修士実習」の第一期製作作品でもある。研修生を動員し撮影され、バルセロナの歴史地区エルバラルの大規模再構築現場を記録した映像が流れる社会派ドキュメンタリー。スペインの権威あるゴヤ賞最優秀ドキュメンタリー賞を獲得している。サン・セバスチャン映画祭でプレミア上映され、同年10月19日にスペイン公開。2012年6月30日より、東京・渋谷シアター・イメージフォーラムにて開催された「映画の國名作選IV ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」にて上映。
ストーリー
バルセロナで、労働者や移民の住むスラム街として知られた旧「バリオ・チーノ(中華街)」であるラバル地区の再開発が行われた1998年7月1日から1998年12月15日までを、鋭く切り取ったドキュメンタリー。集合住宅の解体と、高級住宅の建設などの工事現場での様子を、様々な人間模様を通して描く。家賃滞納のまま部屋を取り壊される大麻常習犯の男女や作業員などの日常が、工事の記録の合間に垣間見える。
スタッフ
監督、脚本
ホセ・ルイス・ゲリン
撮影
アレックス・ゴルティエ
編集
メルセデス・アルバレス
編集
ヌリア・エスケーラ
録音
アマンダ・ヴィヤヴィエーハ
助監督
アベル・ガルシア
制作助手