ミヒャエル・フイト
ミヒャエル
異常性愛者と彼の自宅に軟禁された少年の姿をホームドラマ的なタッチで描く。監督は「白いリボン」などでキャスティング・ディレクターとして活躍してきたマルクス・シュラインツァー。本作が初の長編映画ながら、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された。出演は「ベルリン・オブ・ザ・デッド」のミヒャエル・フイト。
35歳の独身男ミヒャエル(ミヒャエル・フイト)は、ほとんど友達もなく、家で地味な暮らしを送っている孤独な男。勤務先である保険会社の知り合いといえば、最近、家が近所だとわかったクリスタ(ギゼラ・ザルヒャー)ぐらい。しかし彼には、誰も知らない秘密があった。実は、自宅の1室に10歳の少年ウォルフガング(ダヴィド・ラウヘンベルガー)を軟禁していたのだ。夕食の時だけ、少年を暗い部屋から出して数時間を一緒に過ごし、再び次の晩まで部屋に監禁する。2人はほとんど言葉を交わすこともなく、儀式のような日常が続く。ところがある日、ミヒャエルが交通事故に遭い、病院に入院するという事件が起きる。しばらくして家に戻ってきたミヒャエルは少年を部屋から解放するが、2人の関係は次第に緊張と共感が混ざり合ったものへと変わってゆく……。
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