監督
様々な専門家に取材し、星空の大切さと人工の光が及ぼす問題を追ったドキュメンタリー。東日本大震災を機に、日本の照明環境について自由に話し合うことを目的に発足した有志団体“エッセンシャルライト ジャパン プロジェクト”が日本公開を実現。監督は「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」に出演したイアン・チーニー。
ストーリー
街中に光が溢れる夜のニューヨーク。まるで、24時間営業のように人工の光が降り注ぐ。ふと空を見上げると、そこにはあるはずの星がない。人間が豊かな生活を送るために発明された“光”。その便利さと引き換えに、夜から星空を奪ってしまった。そして変化は人間の歴史や動物の生態系にまで及ぼうとしている。眠らない夜を過ごす人々の体は、常に光を浴び続け、やがて蝕まれてゆく。“光害”は今、世界各地で問題となっている。幾千もの星々を眺めることのできるハワイ。空が窮屈に感じられるほどに敷き詰められた星の数々は、宇宙から見れば地球が1つの惑星に過ぎないことを実感させる。夜空の星を見上げ、広大な宇宙に思いを巡らせることによって、様々な神話が生み出されてきた。無限の可能性を感じさせる星空。何千年もの昔から語り継がれた夜の星座の物語。輝く星の明るさを頼りに渡り鳥は夜の空を旅立ち、生まれたばかりのウミガメは、水面に反射する光を頼りに海へと向かう。夜空から星を奪ってしまうことは本当に良いことなのか……?人間はどうすれば星空と共存できるのか……?