マチュー・カソヴィッツ
フィリップ・ルゴルジュ大尉
フランスの歴史の汚点ともいわれる1988年のウベア島事件を「クリムゾン・リバー」のマチュー・カソヴィッツが自ら製作、監督、脚本、編集、主演を務め映画化。フランス領ニューカレドニアのウベア島で起きた独立運動の交渉役として派遣された国家憲兵治安部隊大尉の苦悩を描く。共演は「クララ・シューマン 愛の協奏曲」のマリク・ジディ。
1988年4月22日、フランス。大統領選挙と地方選挙が間近となり、現職で社会党のミッテラン大統領と国民運動連合のシラク首相が国民に向けての最後のアピールを繰り広げる中、遠く離れたフランス領ニューカレドニアの小さな島ウベアで、カナック族の独立派によってフランス憲兵隊宿舎が襲撃、警官が4名死亡、30名が誘拐される事件が起こる。ヴェルサイユにある国家憲兵隊治安部隊(GIGN)のリーダー、フィリップ・ルゴルジュ大尉(マチュー・カソヴィッツ)は、事件解決のための交渉人として部下50名を連れて現地へ飛ぶ。ウベア島に到着早々、300名を引き連れた陸軍のヴィダル将軍から本島に戻るか指揮下に入るか選択を迫られたルゴルジュは、将軍の指揮下に入ってことをうまく運ぼうと考える。人質は北と南に分けられていたが、南の人質は族長たちの尽力で無条件解放され、人質になっていた現地住民の憲兵サミーから情報を聞く。一方、北のゴサナに連れ去られた人質たちは、カヤック族出身のリーダー、アルフォンス・ディアヌ(イアベ・ラパカ)たちによって洞窟に囚われていた。ルゴルジュはGIGNの部下、サミー、そして検事代理のビアンコーニとともに独立派たちがいる場所までたどり着くが、相手をよく知っているというビアンコーニの交渉は失敗、ルゴルジュとサミーも独立派たちに捕まってしまう。ルゴルジュは敵のアジトとなっている洞窟でディアヌと接触、人質たちの安否を確認したルゴルジュは、サミーの協力も得て事件を解決するための対話を始める。ディアヌたちは解放戦線政治局の指示で詰め所を占拠して、島の開発を促す法律の廃止と地方選挙を中止させ、自分たちの風習や伝統を守ろうとしていた。最初は交渉を拒否する相手だったが次第に話し合いに乗じるようになり、4人の殺害は偶発的で、交渉成立後にはその犯人も自首させるという。ルゴルジュは本国に連絡して、まず軍を後方の拠点まで撤退させ、平和的な解決をするための落とし所を探していく。だが本国では事件が虐殺事件として大きく取り上げられ、選挙を控えた本国の政治家たちにとって、事件の長期化は政治への不満や不信を国民に植え付けることになると考えていた。ルゴルジュは最後の手段として、マスコミを使ってディアヌに声明を発表させることで平和的に人質を解放させようと考えるが、彼の尽力虚しく独立派に対する攻撃命令が下される。国家への忠誠と解放を約束したカナック族との間で板挟みになった彼が苦悩する中、ついに海軍、陸軍による制圧作戦が始まった……。
フィリップ・ルゴルジュ大尉
アルフォンス・ディ アヌ
JP
ジャン・ビアンコーニ検事代理
ベルナード・ポンス海外大臣
ジェローム将軍
クリスチャン・ポウトー
ルゴルジュの妻
サミー
ブリガード・ヴィダル将軍
ラメ・デビュー大佐
ニヌ・ウェア
監督、脚本、編集
脚本
脚本
原作
製作
製作
撮影
音楽
プロダクション・デザイン
プロダクション・デザイン
プロダクション・デザイン
編集
編集
衣裳デザイン
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