テレサ・マドルーガ
ピラール
ポルトガルに暮らすある老女の虚無感と、植民地時代のアフリカでの情熱的な記憶を描くメロドラマ。監督は、「私たちの好きな八月」のミゲル・ゴメス。出演は、「白い町で」のテレーザ・マドルーガ、「アブラハム渓谷」のラウラ・ソヴェラル。第62回ベルリン国際映画祭アルフレッド・バウアー賞、国際批評家連盟賞受賞。
ピラール(テレーザ・マドルーガ)は定年から数年、平和の祈りに参加したり、カトリックの社会活動団体に協力したりしているが、最近はそのせいでストレスを感じていた。また、隣人のアウロラ(ラウラ・ソヴェラル)も悩みの種だった。短気でエキセントリックな80代の彼女は、お金があればカジノへ入り浸り、会ってもらえない娘の話ばかりしてくる。カーボベルデ出身のメイドのサンタ(イザベル・カルドーゾ)はあまりしゃべらず命令に従い、他人に干渉すべきではないと考えているが、アウロラは抗鬱剤の後遺症で、サンタが自分にヴードゥーの呪いをかけていると疑っている。あるとき病に倒れ、死期を悟ったアウロラは、ピラールとサンタにあるお願いをする。それは、消息不明のベントゥーラという男(エンリケ・エスピリト・サント)に会いたいというものだった。ピラールとサンタはベントゥーラが生きていることを知るが、彼はすでに正気ではなかった。ベントゥーラは、アウロラとの間にあった、ある約束のことを語り出す。ポルトガル植民地戦争が始まって間もない50年前、アウロラはタブー山麓に農場を持っていた。アウロラの父親はアフリカで事業を起こそうと、ポルトガルからタブー山麓にやってきたが、若くして脳卒中に倒れ、母親も彼女を生んですぐ他界していた。1人残されたアウロラ(アナ・モレイラ)は、お手伝いと家庭教師とともに、夢見がちな日々を過ごす。大学の卒業パーティーで出会った男と結婚し、何不自由ない幸せな生活を送っていたアウロラは、ある日、アフリカに流れ者のようにやってきたベントゥーラ(カルロト・コタ)と出会う。彼との出会いはアウロラの心の奥底にあった冒険心に火を点け、ベントゥーラも一目で彼女に惹かれてしまう。こうして2人の、禁断の物語が始まった……。
ピラール
アウロラ
若きアウロラ
若きヴェントゥーラ
ヴェントゥーラ
サンタ
アウロラの夫
マリオ
監督、脚本
脚本
製作
製作
撮影
音楽
編集
衣裳デザイン
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