十七代目中村勘三郎
髪結新三
第四期歌舞伎座の公演を映画館で上映する“シネマ歌舞伎クラシック”第三部。江戸の下町情緒と梅雨時の季節感あふれる世話狂言で、髪結による誘拐劇の顛末を描く。出演は、十七代目中村勘三郎、十三代目片岡仁左衛門、七代目尾上梅幸、七代目中村芝翫、十八代目中村勘三郎、十七代目市村羽左衛門。1981年5月上演。
白子屋の娘・お熊(七代目中村芝翫)は家業の借金返済のため、持参金付きの婿をあてがわれる。しかしお熊には、手代忠七(七代目尾上梅幸)という恋人がいた。髪結新三(十七代目中村勘三郎)は自分の家にかくまってやると忠七を騙して、お熊を家に閉じ込める。やがてそれが、身代金をめぐる騒動となり……。
[c]キネマ旬報社