エディス・ロバーツ
Yvonne
サタディ・イヴニング・ポースト誌に載せられたクラレンス・バディントン・ケランド氏原作の小説を、「船に打乗り海原指して」「最後の一瞬」「ヴェニスの一夜」等を監督したエドワード・スローマン氏が監督したもの。チャールズ・E・ウィティカー氏が脚色の任に当たった。舞台に長い経験のあるアルフレッド・ラント氏が映画界に入った第1回作品で、氏の相手は「良人の危険時代」「土曜日の夜」等出演のエディス・ロバーツ嬢である。
北メイン州のサン・クロワの町にアンドレという老人が広い材木山を持っていた。彼の孫のイヴォンヌは、老人から数百年前フランスにおいて自分たちの祖先がある乙女の犠牲で命を全うすることができたという昔話を聞いて感動した。イヴォンヌはフランスの祖先の家を訪ねる度に出発したが、帰ってみると祖父は不思議な病気であるといって支配人のブラックンが何としても彼女を祖父の室に入ることを許さない。ここへジョン・ソーンという青年が尋ねて来て、アンドレに面会を求めたが、やはり面会は許されなかった。イヴォンヌが苦心の末に祖父の室に入ったとき、室は空であった。彼女が悪医師ローパーに襲われたとき、ジョン・ソーンは激しい格闘の後に彼女を救う。彼は数百年前に彼女の祖先を救った乙女の末裔で、彼女の祖父から招かれた若者であった。祖父は彼女の留守中病死したのを、悪支配人が病気と偽って悪事をしていたのであった。若人2人は数百年以前の満たされなかったロマンスを、現世に実現したかのように、幸福な生活に入ったのである。
Yvonne
John_Thorn
Coronel_Tip
Bracken
Doc_Roper
Andre
Constable_of_France
Mrs._Whidden
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