ホドロフスキー監督が進めていたSF小説「デューン」の映画化が、いかに衝撃的な企画であったか、そしていかに中止に追い込まれたかを振り返る、驚きと爆笑と感動と勇気のドキュメンタリー。本年カンヌ映画祭最大の話題作の1本。『エル・トポ』(69)『ホーリー・マウンテン』(73)でカルト的な人気を誇るアレハンドロ・ホドロフスキー監督は、1974年にSF小説「デューン」の映画化を企画するが、撮影に至る前に中止となってしまう。映画史上最も有名な「実現しなかった映画」の顛末を、ホドロフスキー自身が解説する本作は、映画作りへの情熱と勇気の衝撃の記録である。その計画の壮大さや、予定されたスタッフやキャストの豪華さは驚異的であり、いかにこの企画がその後の映画界に影響を与えたかは必見である。同時に、終盤のホドロフスキーのメッセージほど、現代人に勇気を与えるものはないだろう。プレミア上映されたカンヌ映画祭では会場が驚愕と爆笑に包まれ、映画祭最大の話題作となった。第26回(2013年)東京国際映画祭上映作品。
ストーリー
「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」で熱狂的な人気を博したアレハンドロ・ホドロフスキー監督は、1970年代半ばにSF小説『DUNE』の映画化に着手。フランスの漫画家メビウスやSF画家のクリス・フォス、後に「エイリアン」や「バタリアン」を生み出したダン・オバノン、デザイナーのH・R・ギーガー、音楽担当としてロック・バンドのピンク・フロイドらを迎え、キャストにサルバドール・ダリ、ミック・ジャガーらという豪華な面々が集結したものの、映画化は頓挫してしまった。膨大なデザイン画や絵コンテなどの資料や、監督、プロデューサーのミシェル・セドゥ、ギーガーらのインタビューを交えながら、幻となりながらも後世に多大な影響を与えた『DUNE』の製作過程について追う。
スタッフ
監督、プロデューサー
フランク・パヴィッチ
製作
トラビス・スティーブンス
共同製作
ミシェル・セイドゥー
エグゼクティブ・プロデューサー
ドナルド・ローゼンフェルト
撮影監督
デヴィッド・カヴァロ
音楽
カート・ステンゼル
編集
アレックス・リッチアーディ
編集
ポール・ドハーティ
プロデューサー
ステファン・スカーラータ
作曲
カート・シュテンツェル
プロダクション・オーディオ・スーパーバイザー
デイモン・クック
アニメーター