「Calling」、「雨粒の小さな歴史」を下北沢トリウッドで連続ロードショー公開し、自主制作映画として異例の観客動員数を叩き出した中川龍太郎が監督・脚本・原作を手掛けたラブストーリー。自らを傷つける女性と自殺した中学の同級生、女子大生と清掃員、女子高生と精神を病んだ美青年という3つの恋の物語を描く。
ストーリー
東京の片隅の夕刻、お腹に子供を宿した恵理(坂田麻衣)の目には、自殺した中学の同級生・康臣の影がちらつく。そんな彼の姉が、1本のビデオテープを渡してくる。そこには、恵理の知らない康臣の姿があった。さらにかつての母校で、康臣が残したもう1つのテープを目にする……。都会の寒空の下、理奈(高橋愛実)は円満な家族、気心の知れた友人、容姿端麗な彼氏、足の怪我のために諦めたバレエなど、かつて見ていたのとは異なる日常のなかに埋没していた。しかし、祖母の介護の傍ら清掃員として働く透に言い寄られ、今とは違う現実を生き直すように詰め寄られた理奈は……。海に臨む小さな田舎町に暮らす奏恵(山脇夕海)は、幼いころに亡くした弟と遊んでいた海辺の廃小屋に足繁く通っていた。医院を構える父のもと、療養している心の病を抱えた美しい青年・潔が、奏恵に不気味な笑みを向ける。奏恵は若くして彼との子を身籠るが、その命は日の目を見ることはなかった……。はたして彼女たちは、彼らを本当に愛することができるのだろうか?
スタッフ
監督、脚本、原作
中川龍太郎
撮影、編集、照明
今野康裕
音楽
酒本信太
衣裳デザイン、メイク
渡部由里絵
録音
石森剛史
制作
永田フネ
制作
中村萌乃
製作代表
木ノ内輝
製作支援
猪俣武範
製作支援
矢富謙治
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作品データ
[c]キネマ旬報社