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アンヌ・スパロウ
Mary
一組の新婚夫婦が引っ越してきたあるアパートで起こる惨劇を描いた官能バイオレンスホラー。監督はヴィダル・ラスキ。出演はアンヌ・スパロウ、トニー・イーデス、クララ・ケラー、トルベン・ビレほか。
ピーターとメリーは結婚式を挙げたものの、家賃の安いボロアパートに住まわなければならなかった。古びたアパートは棺置き場を歩いているような足音が響き、女主人のあとから醜悪な男がついてきて、二人を部屋に案内した。夜、ピーターが優しくメリーを愛撫し始めると、のぞき窓になっている部屋の壁掛けから男が凝視する。翌日から、ピーターは急に出張することが決まり、メリーはこのうす気味の悪いアパートに一人残された。その夜、どこからともなく聞こえてくる女のすすり泣きを耳にして、メリーはその部屋に入ったが、女主人と男に捕えられた。そこにいた女たちはみな麻薬を打たれ売春を強制されていたのだ。メリーも麻薬を打たれ見知らぬ男に抱かれた。一方、出張から帰ってきたピーターはおもちゃ屋のぬいぐるみから大量の麻薬を発見し、警察に通報した。女主人は平然とし、男は逃げ場を失った。メリーと三人の女たちが警察に助け出された時、一発の銃声が響いた。女主人ライラは逃げようとしてピーターに撃たれ、男は窓から転落したのだ。
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