監督
写真からフィルム、ビデオまで多様なメディアを用いて活動を続ける映像作家フィオナ・タンが、写真と人々の関係を問いかけたドキュメンタリー。タイトルは、ロシアの作家マキシム・ゴーリキーが、1896年にリュミエール兄弟が発明したシネマトグラフの上映を観て記した“昨夜私は、影の王国にいた”という言葉に由来する。
ストーリー
“世界がアーカイヴなら、自分はどのイメージを選ぶだろう?”本作は、フィオナ・タンのそんな問いから始まる。写真がいかに私たちの認識を変え得るか、遺された写真とどのような関係を結んでいったらよいのか。1956年チリ生まれの美術家アルフレッド・ジャーを始め、写真の収集家やアーキヴィストたちを訪ねてタンは問いを重ねてゆく。多くの作品に通底する彼女の写真論、イメージ論が凝縮した一篇。