波岡一喜
タイチ
天橋立のある京都府宮津市を舞台に、心に傷を負って東京から流れ着いた女と地元の男の愛の行方を描く。出演は、シンガーソングライターとしての顔を持ち、「非金属の夜 nonmetal night」などで女優としても活躍する千葉美裸、『仮面ライダー鎧武/ガイム』の波岡一喜。福山功起(「埼玉家族」)の長編初監督作品。
東京でプロのダンサーとして働くエリカ(千葉美裸)はある夜、ステージに乱入してきた女に襲われる。女が振り回す刃物で傷を負った彼女は、取り押さえられた相手の顔を見て息を呑む。それは、不倫相手である振付師の妻だった。この事件をきっかけにステージに立つことができなくなったエリカは、心と体を癒すように、天橋立のある京都宮津へ身を寄せる。イザナギがイザナミと交わった天浮橋が地上に落ちて、天橋立になったと伝わる場所。神秘に包まれた風光明媚な景色は、心に安らぎを与えてくれたものの、自己破壊的な衝動は消えることがなかった。孤独を紛らわせるように酒に溺れ、自堕落な暮らしへ陥ってゆくエリカ。そんな彼女を救ったのは、地元の肉体労働者タイチ(波岡一喜)だった。始まりこそ衝動的な体の関係だった2人だが、無骨で優しいタイチに、エリカは少しずつ心を開いてゆく。タイチもまた、ぎこちなくエリカに尽くしていた。タイチの家で同棲生活を始めた2人は、心と体を重ねる蜜月を過ごす。やがてエリカは知る。タイチもまた、心に深い傷を負っていた事を。タイチは妻を自殺で亡くしていたのだ。エリカとタイチが心を開けば開くほど、死んだ妻の幻影は2人を苛み始める。エリカは死んだタイチの妻の幻影に悩まされ、タイチもまた、封印した過去に足元を揺さぶられ、ついに2人は揃って心が壊れてゆく。お互いの過去をぶつけ合うように、激しく体を求め合うエリカとタイチ。夜に出会った2人は、死んだ女に導かれるように、死の世界へと魅了されてゆく。長い夜の彷徨の果てに、エリカはある決断を下す。生きてゆくための決断を……。
タイチ
エリカ
ジュバンノオンナ
シラキ
ボウシノオンナ
監督
撮影
撮影、共同プロデューサー
音楽
音楽
編集
衣裳デザイン
メイク
メイク
ヘアメイク
照明
録音、MA(音声編集)
助監督
企画プロデュース
撮影助手
照明助手
振り付け、ダンス指導
スチール
翻訳
制作担当
グレーディング
アクション指導
制作進行
制作進行
制作進行
制作進行
制作進行
[c]MONOCEROS
[c]キネマ旬報社