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ラジウム・シティ 〜文字盤と放射線・知らされなかった少女たち〜
2015年4月13日公開、105分、ドキュメンタリー/社会派
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1920年代、イリノイ州オタワ市の工場で被曝した女性たちのドキュメンタリー。彼女たちやその家族、オタワの住民たちの証言により、放射能の被害、企業や政府の隠蔽体質など、様々な問題を浮き彫りにする。監督は、TVドキュメンタリー『The Rat Pack』がエミー賞にノミネートされたキャロル・ランガー。
ストーリー
1920年代のアメリカで、ラジウム・ダイヤル社の工場で時計の文字盤に夜光塗料を塗るペインターとして働き、被爆した若い女性たち。ラジウム・ガールズと呼ばれる彼女たちは、筆先をなめて尖らせるよう指導され、その後、腫瘍や骨障害で苦しみ、多くが亡くなる。のちに5人が雇用主を提訴し、長い裁判を経て勝訴したが、ほどなく全員が亡くなった。本作は、内部被曝の存在が広く知られるきっかけとなったラジウム・ガールズたちと、その後の街に生きる人々を描く。かつてラジウム・ダイヤル社の工場で多くの人々が亡くなった、アメリカ中西部のイリノイ州オタワ市。半世紀以上経った今も、取り壊された工場の欠片が町中に散らばり、ホットスポットを生み出している。本作に収められたかつてのラジウム・ガールズやその家族、そしてオタワの住民たちによる証言は、目に見えない放射能による被害、企業や政府の隠蔽体質、恣意的に引き上げられる安全基準値、地域経済における産業と雇用の抱える困難など、様々な問題を浮き彫りにする。そしてそれらは、現代を生きる私たちにとっても決して無縁のことではない。国内外の映画祭で高い評価を受けた本作は、米国のみならず各国のTV局で放映され、アカデミー賞候補と目された。また、米国環境保護庁がオタワの除染作業にスーパーファンド法を適用するきっかけをもたらした。