人工呼吸器を使用して生きる障害者たちの日常に密着したドキュメンタリー。呼吸器の助けを借りて呼吸器利用者の地域活動支援に尽力する人や、独り暮らしで絵描きとして活動する人、高校生活を送る人など、健常者と変わらない個性を持った人々が登場する。監督・撮影・編集・ナレーションを担当したのは「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」の宍戸大裕。
ストーリー
もしもあなたが、病気や障害のために身体を動かせなくなったとしたら、どんな人生を想像するだろうか?映画が映し出すのは、普通の街で普通の生活を送る人々。特別なことといえば、呼吸するために人工呼吸器を使用していることくらい。ひと昔前、人工呼吸器は巨大な鉄の箱で出来ていた。こんなものに頼るくらいなら、死んだ方がマシ……。そう思わせるには、十分すぎる見た目だった。今、呼吸器はお弁当箱に様変わり。散歩も旅行も買い物も、独り暮らしさえも可能にしてくれた。呼吸器からは“シュー、シュー”と、まるで風のように、休むことなく空気が流れてくる。淡々とその生活を映し出し、それまでの人生を見つめた時、浮かんできたのは日常の尊さ。たくさんの支援が必要だからこそ、多くの人に出会え、自由に動くことができないからこそ、生きていることに感動する。じんわりとこころを揺さぶる人と人とが織りなす物語。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 2015年
- 製作国
- 日本
- 配給
- 「風は生きよという」上映実行委員会
- 初公開日
- 2016年7月9日
- 上映時間
- 81分
- 製作会社
- 全国自立生活センター協議会(企画:全国自立生活センター協議会)
- ジャンル
- ドキュメンタリー
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