kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ) アイヌの姉妹の物語
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アイヌの伝統歌ユニット・Kapiw&& Apappoのドキュメンタリー。東京・高尾で暮らす姉・絵美と、阿寒湖アイヌコタンで暮らす妹・富貴子は別々に活動していたが、2011年、震災の影響で絵美が里帰りし、二人のデュオライブの企画が立ちあがる。監督は、「山を見ていた」「あるアイヌの若者たちの肖像」がNHKサンダンス日本シナリオ賞にノミネートされ、本作が初の長編ドキュメンタリーとなる佐藤隆之。
ストーリー
2011年。北海道阿寒湖生まれのアイヌの姉妹の姉で、東京・高尾で暮らす絵美は3人の子どもを育てながら、ときにはアイヌ関連のイベントに呼ばれて歌や踊りを披露している。初のインディーズCD発表から5年が経ち、音楽活動に行き詰まりを感じていた絵美は、海沼武史とのユニット・riwkakantでの新作録音の話にも乗り気になれない。海沼もその乗り切れなさを感じていた。海沼の無遠慮なアイヌヘイトまがいの発言の裏には、彼自身のアイヌに対する複雑な思いがあった。一方、阿寒湖アイヌコタンで暮らす妹・富貴子は観光地の忙しい暮らしに追われ、日々披露する歌や演奏・踊りはいつしか生活の手段となっていた。コタンに根を下ろし伝統を受け継ぐことに誇りをもつ富貴子だが、姉の活躍ぶりに目が行かないわけではなかった。幼い頃から共に唄や踊りを学んできた二人は、大人になってからは一緒にステージに立つことはなかった。絵美はアイヌの歌手としてコタンの外で徐々に注目されてきており、富貴子もコタンの中では中堅として存在感が高まっていた。二人の共演を母・みどりや周囲の親しい人たちが願い、その機も熟しつつある頃、東日本大震災が起きる。放射線量の高かった東京で、子供の避難を巡って絵美の家族は揺れる。富貴子は姉一家を気遣う。そして海沼は、絵美の避難に取り残される。絵美は夏休みに入った子供を連れて阿寒湖に避難里帰りする。そこでは二人のデュオライブの企画が立ちあがっていた。夫を東京に残した避難先でのライブに戸惑う絵美と、意に反した急展開に焦り、気後れする富貴子。二人のユニットはそれぞれのニックネームをとってKapiw&& Apappoと名付けられた。観光地での暮らしに忙殺され、リハーサルも打ち合わせもままならず、ある夜、二人は口論となる。翌日、思い出の場所で素直な気持ちを吐露し、心を通わせた二人は仕事の合間をぬってリハーサルを始めるが、本番は5日後に迫っていた……。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 2016年
- 製作国
- 日本
- 配給
- オリオフィルムズ
- 初公開日
- 2016年11月19日
- 上映時間
- 112分
- 製作会社
- office+studio T.P.S=OLIO FILMS
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]キネマ旬報社