トム・ヴィラード
Dick
スランプのSF作家が間借りした家で、女主人の娘の誘惑などで精神錯乱に陥ってしまう軽いピンクタッチの悲喜劇。1987年のアメリカン・フィルム・フェスティバル・グランプリ受賞作。監督、脚本・製作はゲイリー・ウォルコウ、撮影はダリル・スチュードベーカー、音楽はロジャー・ボーランドが担当。出演はトム・ヴィラード、スーザン・デイほか。
かつてSF小説のヒット作を発表した作家ディック・ケンドレッド(トム・ヴィラード)は、今や鳴かず飛ばずで、出版社巡りを続ける毎日だった。ある日、大学の旧友ダイアン(スーザン・デイ)に4年ぶりに再会したディックは、彼女が間借りしている家に移り住むことになった。そこの女家主はシーラ(エレーヌ・ジフトス)といい、高校生ながら男を惑わす彼女の娘のヘイリー(エリザベス・ゴーシイ)がいて、夜、ダイアンの部屋に入ろうとして拒まれたディックを誘惑したりする。そうした一方で、ディックは新しいSF小説の企画を出版社に売り込むが、派手なアクションを入れなければダメだと指示され、2人きりになった機会に愛を告白したダイアンにも、プロポーズをうまくかわされた上に原稿に対して芳しい批評を聞くことができなかった。さらに次の朝、シーラに誘惑されかけているところをダイアンに気づかれてしまったディックは、その夜、恐い夢から醒めたあと、聞こえてくる笑い声につられてダイアンの部屋をのぞき、そこに男がいるのを見てしまう。大きなダメージを受けたディックはその後ヘイリーとシーラの部屋を渡り歩く日々を過ごす。勿論、執筆中の小説も頓挫し、幻覚にうなされるようになり彼の精神は崩壊してしまう。数日後、家に買い手がついたためシーラ親子は出て行き、ダイアンも連絡先を彼にメモして去ってしまう。誰もいなくなった家で幻覚と錯乱の一夜を過ごした彼は、目が醒めるとともに正気に戻り、悪夢のような家を出て行くことを決意する。久しぶりに街の空気を思いきり吸い、ダイアンの許へ向かう彼の頭の中には、ハッピーエンドとなる小説の結末がはっきり浮かんでいた。
Dick
Diane
Shelia
Haley
Lars
Samsa
Betty
監督、脚本、製作
製作総指揮
撮影
音楽
美術
美術
編集
字幕
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