スチュワート・グレンジャー
Stephen_Lowry
「デカメロン夜話」のM・J・フランコヴィッチとマックスウェル・セットンの英フランコヴィッチ・プロ製作。原作はW・W・ジェイコブス、アーサー・ピアソンが脚色、ドロシー・リードと「情事の終り」のレノア・コフィが共同で脚本化し「渓谷の騎士」のアーサー・ルービンが監督に当たる。撮影は「快傑紅はこべ」のクリストファー・チャリス、音楽は「情事の終り」のベンジャミン・フランケルが担当。主なる出演者は「緑の火・エメラルド」のスチュワート・グレンジャー、「デジレ」のジーン・シモンズ、「ロミオとジュリエット」のビル・トラヴァース、日本初見参のベリンダ・リーなど。
ロンドンの話。妻の急死をひそかに喜ぶ主人スティーブン・ローリー(スチュワート・グレンジャー)の姿に不審を抱いた女中のリリー(ジーン・シモンズ)はやがて主人の部屋に毒薬の小壜を見つけそれを持ってスティーブンを脅迫した。リリーを家政婦にすることによって最初の取引は終わったが犯罪の発覚をおそれたスティーブンは口止め策としてリリーを自分の女にしてしまった。しかし彼は富豪の娘エリザベス・トラヴァース(ベリンダ・リー)との結婚を望んでいたのでリリーをなんとかしてまるめこまなければならなくなった。しかしリリーもただ者ではない。すでに身の危険を感じた彼女は一部始終を書いた手紙を姉夫婦のもとに送っていた。業をにやしたスティーブンはある霧の夜、街路で彼女を殴殺しようとしてまちがって他の女を殺してしまった。帰宅したスティーブンの外套についていた血からこれもリリーの知るところとなり彼は再び彼女に殺人の証拠を掴まれてしまった。路上に落したステッキからスティーブンは嫌疑をかけられやがて裁判となったがエリザベスの頼んだ弁護士やリリーの証言のおかげで彼は無罪となった。リリーが姉夫婦に送った手紙を取り戻したいと考えたスティーブンは甘言をもって彼女にそれを取り戻させようとしたが、手紙はならず者の姉の夫にとられてしまった。次にスティーブンは妻を殺した毒薬を自分が少しずつ飲む計画を立て実行した。彼の体は日毎に衰弱して行った。ある夜苦しむ男を見てリリーは5分後には必ず医者を連れて来るといって家を出た。その後で彼は毒薬を大量に飲んだ。これだけ飲んでも5分後に医者が来れば命は助かる。そして毒薬の壜をリリーの部屋にいれておけば彼女が自分を殺そうとしたことになり妻も彼女に毒殺されたことになるだろうとスティーブンは考えた。5分たったが医者は来ない。だが、リリーは姉に渡した例の手紙のことから警察に呼ばれ医師をつれ帰宅した時にはスティーブンは瀕死の状態にあった。臨終のかれの言葉からすべてが判明しリリーも偽証罪で拘引された。
Stephen_Lowry
Lily_Watkins
David_Macdonald
Elyzabeth_Travers
Alfred_Travers
Inspector_Peters
Herbort_Moresby
Dr._Simpson
Magistrate
Mrs._Parks
Brasher
Constable_Burke
Rose_Moresby
Grines
Corcoran
Jones
Constable_Farrow
Vicar
監督
脚本
脚本
原作
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
脚色
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