モント・ブルー
Geoffrey_West
アール・ディア・ビッガース氏作の小説をエドワード・T・ロウ・ジュニア氏が脚色し、「男は度胸」「鉄拳建旅行」等と同じくロイ・デル・ルース氏が監督したもので、主役は「鉄拳旅行」「快走百万哩」等主演のモント・ブルー氏が演じ、対手役は「美人食客」「我こそは大王なり」等出演のドロシー・デヴォーア嬢が勤めている。助演者はジョン・ローシュ氏、ヘイニー・コンクリン氏、ヘレン・ダンバー嬢、カール・ストックデール氏等の腕利きの俳優である。
冒険好きで茶気満の若者ジェフレー・ウェストはロンドン程の大都会で何か素晴らしいロマンチックな冒険が無いことはあるまいと考えていた。アリアン・ラーナードという美しい娘もまたジェフレーと同じ様に考えていた。その二人がある朝ホテルの食堂で顔を合わせた。二人はいつでも新聞の人事広告欄に興味を感じていたので、二人は手紙を交換する代わりに新聞を利用することを約した。そしてマリアンはジェフレーが五日間続けて通信を投稿してくれるなら正式に面会することを約束した。ジェフレーは身の毛もよだつ様な戦慄すべき記事を書いて、到頭自分の部屋の一階上に住んでいるフレイザー大尉が殺害されたことにしてしまった。マリアンは大変面白いと思ったが若しかこれが事実だったら等と心配した。ところ嘘から出た誠の譬えでフレイザー大尉が本当に殺されしかもジェフレーはその殺人事件の関係者と目された。又大尉の弟や美しい婦人なども容疑者として取り調べを受けたが結局放免された。幾何もなくして大尉は殺害などされていない事が判明したがそれを知らぬジェフレーは益々興に乗って事件を理論的に説明した文を書いた。マリアンはジェフレーに悪戯する気になり大尉と相談して再び大尉が殺された様に見せ更にジェフレーが下手人であるかの如く仕組んだ。その為にジェフレーは捕縛されて監禁された。殺された筈の大尉がある日監禁されているジェフレーに面会に来たので驚いたジェフレーは逃亡を計って冒険の末にマリアンと大尉とに散々嬲られた。凡てが悪戯だと分かった時ジェフレーとマリアンとはすっかり意気投合して目出度いことになる。
Geoffrey_West
Marian_Larnard
Capt._Fraser
Mose
Aunt_Hattie
Lieut._Norman_Fraser
Sophia
Inspector_Gray
Inspector_Enright
Huggins
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