監督、脚本
1973年の大ヒット映画「エクソシスト」でも知られる悪魔祓い師の実態に迫るドキュメンタリー。イタリア・シチリア島のカタルド神父に密着。これまで閉ざされてきた1200年も続く聖なる儀式の現場に潜入し、人間と悪魔の臨場感溢れるせめぎ合いをカメラが捉える。監督は、イタリア出身の新鋭ドキュメンタリー作家、フェデリカ・ディ・ジャコモ。本作で第73回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門最優秀作品賞を受賞。ナレーションを一切排し、独特のユーモアを交えながら、撮影対象の真の姿を浮かび上がらせてゆく。
ストーリー
イタリア・シチリア島。青い海と眩しい太陽。そんな明るいイメージから遮断されたように暗い印象に覆われたカタルド神父の教会。科学や医療では解明できない問題や悩みを抱える人々が、毎日列をなしている。彼らは、一様に問題の原因が悪魔の仕業だと信じていた。神父が手をかざし、祈りのことばを唱えると信者は床に倒れこみ、獣の如き唸り声を上げ、悪魔の声で叫ぶ。場が異様な空気に包まれるなか、神父は悪魔が退散したと告げ、渾身の儀式が次々と繰り返されてゆく。精神的な症状に悩む主婦、厳しい父親に対する反抗にも思えるが突然暴言を吐き出す少女、素行不良で両親から家を閉め出された少年……。カメラは、そんな悩みを抱えた人々の日常をも捉える。そしてカタルド神父のもとには、今日も多くの人が押し寄せ、教区の者だけでなく、遠方から足を運ぶ者も神父に“祓い=癒し”を求めるのだった。
スタッフ
脚本、アシスタントプロデューサー
アンドレア・ツヴェコヴ・サングィニ
製作、エグゼクティブプロデューサー
フランチェスコ・ヴィルガ
共同製作
パオロ・サントーニ
エグゼクティブプロデューサー
ダヴィデ・パガーノ
撮影
グレタ・デ・ラッザーリス
撮影
カルロ・シザアリ
音楽
マリアーノ・ブランコ
音楽
ミルコ・カンジャミーラ
音楽
ダニーロ・ロマンチーロ
編集
アリーネ・エルベ
編集
エドアルド・モラビト
アシスタントプロデューサー
マルコ・カーロ
アシスタントプロデューサー
アンナ・マリア・メーダ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]MIR Cinematografica – Opera Films 2016
[c]キネマ旬報社