「よみがえりのレシピ」の渡辺智史監督が全国の自然エネルギーによるまちづくりの取り組みを2年にわたり追ったドキュメンタリー。原発事故をきっかけに自分たちの手で未来を変えようとエネルギー自治に取り組む人々の姿に、未来を豊かにするヒントを見出す。ナレーションは、「64 ロクヨン」シリーズの鶴田真由。
ストーリー
これまでの成長や拡大を求める経済のあり方とは違うそれぞれの地域での“幸せな経済”が、3.11の原発事故が一つのきっかけとなり全国で生まれつつある。大きなシステムに依存せず、自らの暮らしを支えるエネルギーを自治しながら、本当の豊かさを取り戻していく地域の姿を2年にわたり追い続けた。会津電力は、原発事故後に福島県の酒造の当主が立ち上げた。飯館電力は、放射能汚染によって居住制限地域となった飯館村で畜産農家が立ち上げた。岐阜県では、100世帯の小さな集落が小水力事業を立ち上げた。首都圏の消費者と地方の農家、食品加工業者は、連携して、秋田県の市民風車を進めている。人口1500人の西粟倉村では、自主自立を目指して村の森を再生しながら森林資源を生かしたビジネスを起こし、若者の起業家を集めている。当たり前の日常が当たり前であることの難しさに直面しながらも、そこから逃げずに向き合った暮らしの選択が穏やかに地域を変えていく姿には、これからの時代の希望のタネが詰まっている。