ニカ・タヴァゼ
ギオルギ
ジョージア映画界の名匠エルダル・シェンゲラヤ監督が、自身の経験を基に21年ぶりに撮り上げた人生賛歌。嘘と騙し合いと忖度まみれの政界に身を置くギオルギ。だが突然クビを言い渡され、ジョージア人らしい生活と精神を取り戻そうと葡萄畑のある故郷へ向かう。権力社会への痛烈な風刺と、大らかなユーモアが全編に溢れる2018年ロシア・アカデミー賞最優秀外国映画賞受賞作。出演は「ロビンソナーダ」のニネリ・チャンクヴェタゼほか。
ジョージアの“国内避難民追い出し省”の大臣ギオルギ(ニカ・タヴァゼ)は、その椅子の座り心地を満喫していた。ある日、避難民を追い出すために思い切った手を打てという首相の命が下り、しぶしぶ避難民が暮らす地域へ赴くギオルギ。強制的に彼らを追い出そうとして大混乱となり選挙前にやるべきではなかったと後悔するなか、ギオルギは追い立てられようとしていた女性を助けようとして、反対に機動隊に殴られてしまう。救急車の中で目を覚ましたギオルギは、自分が助けた女性ドナラ(ケティ・アサティアニ)の美しさに一目惚れ。彼は行く場所のない彼女を、息子ニカ(ズカ・ダルジャニア)の英語の家庭教師として住み込みで雇い入れる。ギオルギは妻を亡くし今は独り身だが、同居する義理の姉マグダ(ニネリ・チャンクヴェタゼ)はドナラが気に入らない。ニカもドナラに冷たく当たる。ドナラは二人と打ち解けることを諦め、去って行く。ギオルギが彼女の居場所を必死で探していると補佐官ダト(メラブ・ゲゲチコリ)が要領よく居場所を調べ上げていた。彼女を見つけ出したギオルギが再び家に戻ると、ニカは心を改め、ドナラを受け入れる。そんななか、ギオルギの与党が野党連合に大敗。ギオルギは大臣をクビになってしまう。見られると立場が危うくなる文書を家に持ち帰り、火にくべるギオルギ。それを使用人のレナ(ナナ・ショニア)が見ていた。かねがね自分たち夫婦の待遇に不満があったレナはこの書類をネタに野党連合と取引しようと思い付く……。ギオルギはドナラと結婚するが、幸福も束の間、財務局から家を退去しろとの命令が届く。ギオルギは首相の口利きで不法取引で家を入手していた。大臣となったダトを訪ね、どうにかしてほしいと頼みこむと、ダトは愛想よく応じるがギオルギが帰ると態度は一変。結局、裁判で家は差し押さえとなる。ギオルギは久しぶりに故郷の母を訪ねる。あんたの家はここ、畑や葡萄園で働けばいいと言う母の言葉は温かく、故郷へ帰ろうと決意したギオルギだが、マグダは猛反対。やがてギオルギは疲れから倒れてしまう。ギオルギはしばらくの間、妻と息子を娘のアナ(ナタリア・ジュゲリ)に預かってもらうことにする。だが、敵対するジャーナリストにレナが情報を売っていたことを、アナから聞かされたマグダは激怒。家にあった猟銃を持ち出し、レナ夫婦を脅すが、マグダはうっかりギオルギを殴ってしまう。ギオルギが目を覚ますと、家は特殊部隊に囲まれていた。マグダが使用人夫婦を人質に立てこもったのだ……。
ギオルギ
マグダ
アナ
ニカ
ドナラ
レナ
アルメン
ダト
バトゥ
マルハズ
監督、脚本
脚本
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
撮影
撮影監督
音楽
美術
編集
衣装
第1助監督
プロデューサー
プロデューサー
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