1963年.共産主義下のチェコスロヴァキアでつくられた本格的SF作品のデジタル・リマスター版を劇場初公開。密室の中で徐々に狂気に汚染されていく宇宙船の乗組員たちのサスペンスフルな人間ドラマと、近未来のユートピア的世界を独創的なスタイルで映し出す。スタニスワフ・レムの小説『マゼラン星雲』にインスピレーションを受け脚本を執筆したのは、特撮映像作品を多く手がけるインドゥジヒ・ポラークと「狂気のクロニクル」のパヴェル・ユラーチェク。衣装を「ひなぎく」の脚色を担当したエステル・クルンバホヴァー、音楽を「悪魔の発明」のズデニェク・リシュカ、監督をインドゥジヒ・ポラークが務める。
ストーリー
22世紀後半、生命探査の旅に出た宇宙船イカリエ-XB 1は、アルファ・ケンタウリ系へと向かう途上、漂流中の朽ちた宇宙船を発見する。それはかつて地球から旅立った宇宙船で、船内には謎の死を遂げた乗組員たちの死体が横たわっていた。そんななか、この難破船に積まれた核兵器が爆発、数名の調査員が命を落とす。悲劇に見舞われた後も変わらず旅を続けるイカリエ-XB 1であったが、謎のダークスターによって乗組員たちはみな眠りについてしまうのだった……。
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