高良健吾
清川多十郎
『木枯らし紋次郎』シリーズをはじめ、様々なジャンルの作品を手がけるベテラン、中島貞夫の『極道の妻たち 決着』以来約20年ぶりの劇映画監督作となる時代劇。守るべき者のために再び剣を握ることになった男の過酷な戦いが描かれる。高良健吾が主人公の多十郎を演じ、クライマックスの30分にも及ぶ大立ち回りなど新境地を見せる。
親が残した借金から逃れるため、脱藩浪人となり、京都の貧乏長屋で無為な日々を過ごす多十郎。世話になっている小料理屋の女将おとよの思いに気付きながらも、頑なに孤独を貫いていた。そんなある日、勤皇を胸に腹違いの弟・数馬が現れる。自堕落に生きる自分を責める数馬を故郷へ帰るように説得するが、見廻組の急襲で数馬が負傷し、剣を握る覚悟を決める。
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