様々な騒音が人々を取り囲み、静寂が失われつつある現代、健全に生きる方法を模索するドキュメンタリー。世界保健機関WHOは騒音が大気汚染に次ぐ重大な公害問題であり、健康に悪影響を及ぼすと指摘。そんな中、一部の人々が静寂の意義を見つめ直していく。メガホンを取ったのは、『Flight from Death: The Quest for Immortality』などのドキュメンタリーで高い評価を得ているパトリック・シェン。
ストーリー
急速に経済が成長し、技術革新や都市の拡張が進む現代において、静寂な時を過ごすことは特別な出来事となっている。都市部では、一時たりとも無音状態が存在せず、あらゆるノイズに囲まれているからだ。都会で日々聞こえる交通機関や街頭などの騒音は、私たちの健康にとって、大気汚染に次ぐ重大な公害問題だと世界保健機関(WHO)は指摘する。環境騒音はストレス、睡眠障害、学習障害、聴覚障害、そして.疾患など多岐にわたる健康への悪影響を与える原因となることが知られるようになってきた。騒音から逃れるため、グレッグ・ヒンディは23歳の誕生日までの1年間、沈黙の誓いを立て、一言も発せずに徒歩でアメリカ大陸を横断した。作曲家ジョン・ケージが音楽の新たな地平を開いた独創性に富んだ無演奏の曲“4分33秒”は、演奏以外の“無”を聴き、そして観るという、常に揺れ動く心に静かな居場所を与える全く新しい体験となった。日本の宮崎良文教授は、森林浴で都会人の免疫機能が向上し、ストレスが低下することや、抗がん細胞が活性化することを確認した。静寂の必要性が急速に高まる中、本作は静寂、音楽、騒音などの音に焦点を当て、様々な音に囲まれた21世紀を健全に生きるための方法を探究するドキュメンタリーである。
スタッフ
監督、撮影、編集、プロデューサー
パトリック・シェン
製作総指揮、プロデューサー
アンドリュー・ブロメ
製作総指揮
ラリー・ファインゴールド
撮影、プロデューサー
ブランドン・ヴェダー
音楽
アレックス・ルー
編集顧問
ナサニエル・ドースキー
共同プロデューサー
キャシディー・ホール
アソシエイト・プロデューサー
マイケル・コールマン
アソシエイト・プロデューサー