日本人の2人に1人が罹患すると言われるがんと向き合うドキュメンタリー。検診で乳がんの疑いありと判定されたことのある女優・鳴神綾香をナビゲーターに据え、がん治療専門の医療従事者やがん経験者ら15人との対話を通し、がんについて一から学んでいく。義妹をがんで亡くしたプロデューサー・上原拓治の、がんに関する基本的な知識や治療をめぐる医療システムや制度の全体像を映画を通して伝えたいとの思いから本作の製作がスタートした。監督は「躍る旅人―能楽師・津村禮次郎の肖像」の三宅流。
ストーリー
ナビゲーターの鳴神綾香は、乳がん検診の際にしこりがあると言われたことがある。それまで自分ががんになる可能性があることなど考えたこともなかった彼女は、慌ててがんについて調べるが、情報が溢れかえりどれが正しいかわからず、一層不安が募った。再検査の結果は良性。このことをきっかけに結婚や妊娠を意識するようになり、日本人の二人に一人ががんになることも初めて知った彼女が、不安や疑問を素直な言葉で語り、がんについての基本的な知識を一から学ぶ。腫瘍内科医、外科医、放射線腫瘍医ら医療従事者、がん経験者らと、治療法やケア、がんを経ての気付きなどについての対話を通し、がんになったら終わりではなく、一人一人人生が異なるようにがんとの向き合い方は一人一人異なること、そしてがんになった時に一緒に悩み、考え、支えてくれる人たちがいることが見えてくる。