「INNERVISION インナーヴィジョン」に続き、先天的に視覚のないミュージシャン・加藤秀幸の映画制作を追ったドキュメンタリー。様々な制作過程を通し加藤とスタッフたちが互いの頭の中にあるイメージを想像しながら作品を作る様子を取り上げる。加藤の友人であり「マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画」などを手がけてきた映像作家・佐々木誠が、「INNERVISION インナーヴィジョン」に引き続き加藤の作品作りを追う。また、加藤が監督する短編「ゴースト・ヴィジョン」には、「シン・ゴジラ」「バイオハザード」シリーズのプリビズやCG 制作チーム、『ファイナルファンタジーXV』の開発チーム、現代美術家の金氏徹平など幅広い分野のクリエイターたちが協力。さらに、山寺宏一や石丸博也ら声優陣や作家のロバート・ハリスも参加している。
ストーリー
先天的全盲で光すら感じたことのない加藤秀幸は、ある日、映画を作ることを決める。それは、近未来の小惑星を舞台に、生まれながらに全盲の主人公が相棒と一緒に敵を追うという短編のSFアクション映画だった。映画制作の様々な過程を通し、顔や色の実体、2Dで表現することなど、視覚から見た世界を知っていく加藤。また、目の見えるスタッフも加藤を通して視覚のない世界を垣間見、それぞれが互いの頭の中にあるイメージを想像しながら作品を作っていく。見えない主人公と見える相棒がゴーストと呼ばれる存在を追う短編「ゴースト・ヴィジョン」の内容は、映画制作の現場で浮かび上がる、見える世界と見えない世界の間に漂う何かとも重なる。