アンダース・ビーデゴー
アンダース
ドキュメンタリー的手法で北極圏の自然とともに生きる人々の暮らしを映し出すドラマ。グリーンランド東部の小さな村の小学校にデンマークから赴任した新人教師アンダース。異なる文化に苦戦するなか、生徒の祖父母からこの地で生きるための哲学を教えられる。2018年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門正式出品作品。
デンマークから28歳の新人教師アンダース(アンダース・ヴィーデゴー)が、グリーンランド東部にある人口80人の村、チニツキラークの小学校に赴任する。家業の農業を継ぐか否かを迷った末の“自分探し”の選択だったが、そんな甘い考えはすぐ打ち砕かれる。極寒の地の慣れない生活に加え、言葉も習慣も異なる10人の生徒たちとうまくなじめず教室は散々な有様で、さらに“ヨーロッパのよそ者”への視線は厳しく、村人からも孤立していた。そんなある日、生徒のアサーが連絡もなしに学校を一週間欠席する。アンダースは心配してアサーの家を訪ねると、祖父のガーティと犬ぞりで狩りの旅に行っていたという。アンダースは祖母のトマシーネに毎日学校に来させるよう伝えるが、アサーの夢は猟師になることで、人生に必要なことはすべて祖父が教えてくれるとアンダースの意見を受け入れない。デンマーク語を教える以外に、アサーのためにできることをアンダースは模索する……。
[c]2018 Geko Films and France 3 Cinema
[c]キネマ旬報社