『生きてるって言ってみろ』など数々の曲を発表、歌手だけでなく画家や詩人としても活動する友川カズキの2010年夏の日々を捉えたドキュメンタリー。20年来のめり込んでいる競輪に一日の大半を費やし、その合い間に絵を描きライブで歌う、彼の生活を記録する。本作のために、ドラムス・パーカッション奏者の石塚俊明やピアニストの永畑雅人らと車中で演奏を行った姿も収録。監督は、御嶽山に立つ山小屋の生活風景をまとめた「或る山」(第2回恵比寿映像祭にて上映)を手がけた佐々木育野。
ストーリー
1974年にレコードデビュー、『生きてるって言ってみろ』や、ちあきなおみに楽曲提供(作詞作曲)した『夜へ急ぐ人』などを世に送り出す一方、画家としても活動し1985年には初の個展を開催、歌手・画家・詩人としてカルト的人気を誇る友川カズキ。そんな異形のアーティストの2010年夏をカメラは追う。川崎の小さなアパートで今も粛々と暮らす友川は、20年来競輪にどっぷりのめり込んでおり、3年ぶりに会う大学生の四男までも競輪場に連れ出して指南。競輪が病気なら生涯治らないでほしいと豪語する。基本的に大穴狙いで、競輪仲間には滅多に当たらないとも言われているが、今日もまた一日の大半を競輪場に出向くか、あるいは家でのレース予想に割いている。部屋のTVの前や競輪場で車券を握りしめて叫ぶ姿、近所の公園の噴水で水浴びをする姿、そして絵を描き、ライブで歌う姿……友川カズキの生活の一部始終を記録していく。
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