ナレーター
沖縄県知念村久高島で12年に一度行われてきた祭礼“イザイホー”を記録したドキュメンタリー。1ヶ月前の準備から祭りの後の最初の年中行事までを収録。本作を撮影した1978年以降イザイホーは行われおらず、これが現在のところ最後の記録となっている。1979年に二部構成で制作された原版の第一部・第二部を統合してデジタル化し、字幕や神謡(ティルル)の現代語訳を付加したHD改訂版で劇場公開する。
ストーリー
1978年、沖縄県知念村久高島で、12年に一度の祭礼“イザイホー”が執り行われた。イザイホーとは、島の祭祀組織への新たな神女たちの入社儀礼だ。本作では、イザイホーの1ヶ月前からの準備、4日間の祭りと後片付け、祭り後の最初の年中行事である“フバワク”までを収めている。イザイホーの核心は、第一日午前中の各家庭で行われる“ウプティシジ香炉の継承式”である。新しく神女となるナンチュの実家で、ナンチュの祖母の霊的な力(シジ)が宿る祖母の香炉の灰を、ナンチュの持参した小さな香炉に移す。灰を移すのは、ナンチュの叔母にあたるウムリンガ(願い人)だ。この香炉の灰をナンチュの自宅の香炉に移すと、新しい神女が誕生する。多くのグループがこの祭礼の記録に取り組んだが、16mmカラーフィルムの厳密な同期録音で記録し、広く公開されている映像作品は本作だけである。この12年後、1990年にはイザイホーは執り行われなかったため、本格的に記録された、最初で最後の映像となった。この貴重な記録を保存・継承するため、1979年に合計102分の二部構成で制作された原版を、第一部・第二部を統合してデジタル化し、関係者・スタッフクレジットやブロックごとの中間字幕、謡われている神謡(ティルル)の現代語訳を付加した全長107分のHD改訂版として制作されたのが本作である。
スタッフ
演出、プロデューサー
岡田一男
撮影
谷口常也
撮影
草間道則
撮影
堀田泰寛
撮影
高山永一
撮影
淵上拳
録音、演出補
後藤雅毅
録音
羽田野泰志
プロデューサー
岡田桑三
学術指導
仲松弥秀
学術指導
谷川健一
学術指導
本田安次
協力
西銘シズ
協力
比嘉康雄
協力
宮里千里
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 1979年
- 製作国
- 日本
- 初公開日
- 2022年7月30日
- 上映時間
- 107分
- 製作会社
- 伝統文化財記録保存会=財団法人下中記念財団=東京シネマ新社
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