ナタリー・ウッド
Marjorie
「ケイン号の叛乱」の著者ハーマン・ウークの原作を、「ガラスの動物園(1950)」「黒い牡牛」のアーヴィング・ラパーが監督した、思春期から大人になろうとする少女をめぐる恋愛遍歴のロマンス。脚色はエヴェレット・フリーマン、撮影監督は「愛情物語」のハリー・ストラドリング。音楽はマックス・スタイナー。「慕情」の主題歌でアカデミー賞を得た作詞ポール・フランシス・ウェブスター、作曲サミー・フェインのチームが主題歌を担当している。主演は女主人公に「理由なき反抗」「B52爆撃隊」のナタリー・ウッド。それに「魅惑の巴里」のジーン・ケリー、「殺し屋ネルソン」のキャロリン・ジョーンズが共演。その他「山」のクレア・トレヴァー、「傷だらけの栄光」のエヴェレット・スローン、「特攻決死隊」のエドワード・バーンズ、新進マーティ・ミルナー、ポール・ビセルニー等が助演する。製作はミルトン・スパーリング。
マージョリー・モーニングスター(ナタリー・ウッド)。その名のように、彼女は暁の明星のような美しい18歳の乙女だった。修学中のハンター学院の学生劇で、「ロメオとジュリエット」のジュリエットを演じた彼女は、すっかり演劇の魅力にとりつかれ、友達のマーシア(キャロリン・ジョーンズ)と共に夏休みを、子供たちにお芝居をコーチするキャンプで過ごすことにした。そのキャンプの近くの遊覧地サウス・ウィンドで、彼女は運命の人ノエル・エアマン(ジーン・ケリー)と、その助手ウォリイ(マーティ・ミルナー)に会ったのである。ショウは演出家で、知的な芸術家風のエアマン。マージョリーは彼と共に、彼のショウの仕事をすることにした。しかし、彼は彼女に好意を示しながらも、なかなか愛を打ち明けようとはしなかった。酔った助手のウォリイから求愛された晩、この地に来ていた伯父のサムソンの死を迎えた彼女は、ハリス医師の忠告で郷里に帰った。翌春、学院を卒業したマージョリーは、地道に広告業をやるつもりだというエアマンに再び会って、前にも勝る彼への愛を感じた。しかし、その頃一本立の劇作家として名をあげはじめた、かつての助手ウォリイの劇を見たエアマンは自分の現在に堪えきれず姿をくらましてしまった。彼を求めたマージョリーが、グリニッチ・ヴィレッジのアパートにエアマンを見出した時、彼は金髪娘イモジーンと同棲していた。誇りを傷つけられ彼をののしったマージョリー。しかし、友のマーシアが金持ちのプロデューサー、マイケルスンと結婚した時、やはり彼女はエアマンに一流のショウ舞台演出の機会を与えるよう、口ぞえしてやらずにはいられなかった。過去を清算したエアマンは演出に熱中した。しかし、ショウは失敗し、エアマンは欧州に去った。マージョリーは彼を訪ねて、欧州をめぐり歩いた。そして、とうとう彼が今、再び懐かしいサウス・ウィンドで、ショウ演出をしているのを見出した。昔のように仕事に熱中している芸術家気質の彼を見た時、マージョリーは、彼が自分の多感な青春の1頁の、夢の中の人物だったのをはっきりと知った。彼は、このままにしておくのが一番いいのだ。そうつぶやいた彼女は、1人サウス・ウィンドを離れるバスに乗った。そのバスの、バック・ミラーの中に彼女が見出したのは、今も彼女を慕うウォリイのほほえみだった。
Marjorie
Noel_Airman
Rose
Uncle_Samson
Marsha
Arnold
Wally
Greech
Dr._David_Harris
Lou_Michaelson
監督
原作
製作
撮影
美術
編集
作曲
作曲
作詞
振り付け
脚色
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