監督、撮影、取材
東日本大震災に伴う原発事故に見舞われた福島県の様子をフォトジャーナリストの豊田直巳と野田雅也が記録した全5章構成の「遺言~原発さえなければ」から続くドキュメンタリー。震災から6 年、避難指示が解除されることになった飯舘村の元酪農家夫婦を追う。引き続き豊田直巳と野田雅也が監督、福島の終わることのできない物語を映す。
ストーリー
東日本大震災の直後に起きた福島第一原発事故により福島県飯舘村は放射能に汚染され、すべての村人が避難した。震災から6 年後、避難指示が解除されることになり、仮設住宅で暮らす元酪農家の長谷川健一さんは、帰村するか決断を迫られる。そこで原発事故から30年が過ぎたチェルノブイリへの旅に出ることに。そこで長谷川は、人の消えた町と森に還った廃屋を目にし、立入禁止区域に暮らすサマショール(ウクライナ語で“自主帰還者”の意)と出会う。それは、未来の自分の姿だった。汚染された大地で放射能との共存を強いられるが、それでも故郷には違いなく、100年後、200年後には子孫がこの地に戻るかも知れない。 その日のために今日も畑に蕎麦の種を撒いていく。原発事故を苦に命を落とした酪農家仲間の遺言と意志を受け継ぐ飯舘村のサマショールたちの姿を映し出す。