記憶を巡る2話オムニバスのハードボイルドアクション。記憶喪失の殺し屋・諸星は、ある人里離れた町に迷い込む。声をかけてきた美しい人妻サトミに連れられて行ったのは、町のリーダー安藤が仕切る悪党派遣組織だった。諸星は、組織に登録済の殺し屋だった。監督・脚本は、「ハートボイルド・フィクション」の神威杏次。出演は、「空母いぶき」の工藤俊作、「私は絶対許さない」の平塚千瑛、ドラマ『超新星フラッシュマン』の萩原佐代子、「GETAWAY」の萩田博之。
ストーリー
「SideA」記憶喪失の殺し屋・諸星(工藤俊作)が、ある人里離れた町に迷い込む。町の番人マカロニ(栩野幸知)に車の修理代をぼったくられながら、声をかけてきた美しい人妻サトミ(平塚千瑛)に連れられ、町のリーダー安藤(坂本三成)が仕切る悪党派遣組織・ワルモノプロダクションの事務所にたどり着く。安藤は、持ち物から諸星がプロダクションに登録済の殺し屋だと知ると、諸星を仲間たちに紹介する。偽造屋のニック(川島芽生)、風来坊のジーパン(加賀谷崇文)、家出娘モニカ(可知杏奈)らに混じり、町には出稼ぎ中の娼婦ジュン(中川ミコ)とエリカ(緒方夏生)がいる。一方、数日前には、警部(伴大介)が部下を呼び出し、密談をしていた。怪しい田舎町で、運命の歯車が回り始める……。「SideB」レイコ(萩原佐代子)が街角で目を覚ますと、事情が掴めないまま男たちに追われていた。ここ半日の出来事を覚えていないレイコは、旧知の竜崎(萩田博之)に連れられ一旦はある部屋に身を隠す。しかし、ポケットの中にあったメモと電話番号が気になり、探偵・真奈美(香月あや)に会いに行く。ところが、レイコはその場で刑事・岸本(蜂谷英昭)と沙也加(環みほ)に逮捕され、ある場所に監禁される。レイコの過去の傷を知っている竜崎は、ある事実を隠しながら、元・精神科医のバー経営者・平尾(筒井巧)や探偵(神威杏次)の助けを借りて、レイコを救おうとする。探偵は手がかりを掴もうと、レイコの兄・ユウジ(望月祐多)に会いに行く。レイコは三年間の記憶が消えており、消えた記憶が生み出したもうひとつの人格・マリアが存在していた……。