監督
米国、フランス、日本の3国に存在する使用済み核燃料再処理施設と、周辺住民や自治体の関わりに迫るドキュメンタリー。プルトニウムが原爆の材料となった歴史や使用済み燃料再処理誕生の経緯など、プルトニウムを介した三国の地政学的関連を検証する。監督は、パリ在住でフランスや欧州のテレビ向けドキュメンタリーを制作し、「国家主義の誘惑」などの映画も手掛ける渡辺謙一。
ストーリー
米国、フランス、日本。3国に存在する原子力施設のうち、使用済み燃料の再処理施設、すなわちプルトニウムの生産工場と、周辺住民や自治体の関わりを描く。米国がプルトニウムを原爆の材料として発見・生産した歴史。フランスが使用済み燃料の再処理という形でプルトニウムの取り出しを商業化した経緯。米仏の隙間に割って入った日本の核燃料サイクルシステム。プルトニウムを介して、日米仏の地政学的関連を検証する。米国ハンフォードでは、廃炉作業が30年以上続き、巨大廃炉産業が生まれている。フランスのラ・アーグでは、工場脇の廃棄物処理場下から流れ出る渓流で、プルトニウム汚染が計測される。六ケ所村再処理関連施設は20兆円を越える金額を費やしながらも、いまだ稼働することができない。日米仏のプルトニウム生産地は、いずれも砂漠や半島の突端、半島の付け根など、都市から離れた厳しくも自然豊かな地にある。この映画は、核の大地とプルトニウム工場の風景論でもある。
スタッフ
製作
ポール・サドゥン
製作
渡辺クリスティーヌ
撮影
エマニュエル・ヴァレット
撮影
ピエール・コール
音楽
ジェローム・クレ
編集
マチュー・オーギュスタン
録音
セバスチャン・サドゥン
録音
岸本崇司
録音
渡辺兼三
整音
ロジェ・デュピュイ
キャリブレーション
アルノ・ランベール
グラフィックデザイン
ピエー・ジャン・カナック
仏語テキスト
ミカエル・フェリエ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Terres nucleaires - Une histoire du plutonium
- 製作年
- 2015年
- 製作国
- フランス=アメリカ=日本
- 配給
- インプレオ
- 初公開日
- 2021年春
- 上映時間
- 84分
- 製作会社
- アルテ・フランス=カミ・プロダクション=スゴンドヴァーグ・プロダクション
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]キネマ旬報社