監督、撮影、編集
1900年制定の法律に基づき精神障害者を小屋などに隔離したかつての国家制度・私宅監置について取り上げるドキュメンタリー。1950年に本土で禁止になったものの沖縄では本土復帰まで残存。精神障害者を犠牲に地域社会の安寧を保とうとしてきた歴史と向き合う。監督は、第54回ギャラクシー賞優秀賞を受賞した『Born Again~画家 正子・R・サマーズの人生』など、沖縄を拠点に数々のドキュメンタリー番組の企画制作をしてきたフリーTVディレクターの原義和。
ストーリー
1900年制定の法律に基づき精神障害者を小屋などに隔離した、かつての国家制度・私宅監置。精神障害者を犠牲に地域社会の安寧を保とうとしてきたこの制度は、1950年に日本本土では禁止に、沖縄では本土復帰した1972年まで残っていた。隔離の犠牲者は人生を奪われ、尊厳を深く傷つけられたものの、公的な調査や検証は行われていない。今なお居場所がなく孤立している精神障害者は大勢おり、それは私宅監置の過去と地続きであり、形を変えた私宅監置は至る所に存在している。本作では沖縄の本土復帰前に撮影された写真を手がかりに、牢込の過去と現在を問う。
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作品データ
[c]2020 原 義和
[c]キネマ旬報社