2020年10月に他界したデザイナー・髙田賢三の素顔に迫るドキュメンタリー。80歳になった彼が向き合う自画像制作に密着しつつ、ファッションを通して世界中に“自由”と“色彩”と“文化の多様性”を与えた、半世紀以上に渡るクリエイションと葛藤を振り返る。監督は、数々のテレビ番組やCMなどを手がけてきた中山章太郎。
ストーリー
髙田賢三は、1939年に兵庫県姫路市で生まれ、花嫁修行の色合いが強かった神戸の洋裁学校への進学を決意するが、男子の入学を断られ、やむなく神戸の外語大学へ入学。その後、東京の文化服装学院が男子生徒の入学を受け入れたとの広告を目にし、家出同然で東京に向かい同学院に入学する。同学院卒業後のその後のパリでの華々しい成功、イブ・サンローランや様々な文化人との交流、最愛のパートナー・グザビエとの出会いと死別、KENZOブランドをLVMHに売却するという究極の選択、そして2020年の新ブランド「K三」の立ち上げ……。常に人を楽しませ、喜ばせようとする彼の生き方と情熱は、多くの人々をこれまでも、これからも惹きつけ、新しいことに挑戦するための希望を与え続ける。本作では、彼が80歳になった自分と向き合うための自画像制作に密着しながら、ファッションやそのライフスタイルを通して、世界中に“自由”と“色彩”と“文化の多様性”を与えた、半世紀以上に渡るクリエイションと葛藤を振り返る。